はじめに

これまで「はてな」やGoogle Siteであれこれやって来たのだが、KLX用のサイトを作ろうと思ってVoxにやって来た*1。メジャーなBlogサービスはどこも過剰な広告や安っぽさその他でアウト、「はてな」はサブアカまで使い倒していてアウト。Google Siteで、とも考えたがいささか面倒、というわけで前から気になっていたVoxへ。写真やMovieの扱いも良さそうだし、期待大。
これまでのサイトや日記もそのまま運用を続けるが、こちらはKLX関係の記事を中心に扱って行きたい。D猫はそれなりに見かけるけれど('08以降のモデルはどうも余っているらしいが)、KLX、特に'08以降のインジェクションモデルとなると実にレア、WEBでも検索すれどほとんど引っかからない寒い状況。雑誌で取り上げられる率もあまり高くなくて、緑分の多い人は一体どうしているのだろうと思ってしまう。
実際の所、がっつりオフ分を必要としている人は、 KLXではなくKXにお乗りになってクローズドコースをがんがんに攻めているに違いないが、こちとら超遅れて来た貧しいニュービーである。KLXの購入で精一杯なのに、トランポの必要なモデル、なおかつコースインだなんてあまりにも遠い遠い話なのだ。
最初の投稿なので自己紹介を兼ねて身の回りの事も書いておこう。arithは40間近なレイト・サーティー・サラリーマンである。ちなみに「アラnum」という言い方は好きではない(略すと実に間抜けな語感だと思わないか?)。高校、大学時代にMTBで北海道ツーリングをした程度で、以後2輪の世界からは遠く離れて過ごして来た。
学生生活の後半で結婚し、車が必要になって4輪に興味関心が移ってしまったという事も2輪から遠ざかった一因かもしれない。しかしその車も、趣味のPeugeot 205 XS(素のXSという所が渋いと思わないか。1.6lモデルだった)を数年乗った後に、トラブルのあまりの多さに家族に総スカンを喰い、泣く泣く義理の両親のお下がりのエスクードノマド(初期型)に乗り換えた。今頃XSは埼玉の某Peugeot屋でドンガラになっているはずだ。更にエスクードパワステアセンブリごとお亡くなりになって、お世話になっていたスズキでSWIFTに乗り換えた。これはこれで素敵な車なので、小型車で迷っている方はぜひ検討車両にしてほしい。
しかし車は遊びの道具というよりは、家族の移動の為のユーティリティであり、一人でこれに乗って出かけ、某豆腐屋の息子の真似事をして峠で刺さったりとか、そういう楽しい事をする相棒にはならなかった。これは致し方ない事だ。とはいえ、職場でのストレスが高まるに連れ、どこかここではない所に旅立ちたい、僕を月まで連れてって((C)鴻上尚史)!といった気分が溢れて来て、ああ、バイク欲しい、欲しいとぶつぶつつぶやくようになった。
たまたま隣にいた同僚が、これまた過去原チャリ欲しい病にかかりながら果たせなかった病歴を持つ男であり、相乗効果で盛り上がってエイプを購入。自分も負けず追いつけということで2008年春、家族の説得を果たしリトルカブを買いにHondaに走った。
そう、そもそもは日本最強のツーリングバイク、カブが欲しかったのだ。AR50に思い入れがあったが、これは良い出玉を見つける事が出来なかった。そこからカブへ関心が逸れて行ったのだ。一貫性など、全くない。
中古の黄色いリトルカブがあるというので近所のHonda Wing店へ出向いた僕は、そこで運命の出会いを果たす事になる。お目当てのカブの隣に、クロームに輝くサイレンサーガードも美しい、令嬢CL50がたたずんでいたのだ。恋すれば誰もあばたもえくぼ、相手の良い所しか見えなくなる。狭い空間に追いやられていたCL50は誰よりも美しく見えた。

僕はマックイーンが好きなのだ。覚えているか大脱走のあの勇姿を。たとえ排気量に差はあっても、他でもないスクランブラースタイルに心が震えた。
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後で見ればフロントフェンダーは少し歪み、タンクも皺が寄っていて、おそらくは転倒または車に挟まれでもしたのだろう、無傷とはいえないCL50であったが、それでも恋は盲目、満足のいく素敵な恋人であった。箱根へ行き、房総をツーリングしと、遠出もこなしてくれるし、回せば遅いなりに勇ましく走ってくれた。タイヤが罅だらけだったのでIRCのFB3に履き替え、よりそれっぽい気分になり、金谷の林道を走ったのが浮気の原因である。
そう、いかなスクランブラーとはいえCL50はなんちゃってスクランブラーだ。サスの稼動域も決して広くない。おそるおそる林道を抜け、これはちゃんとしたオフ車でないと楽しめない、基、ちゃんとしたオフ車であればもっと楽しいはずだ、と思ってしまった。
それからというもの、オフ車が気になって仕方が無い。ガルルにFreeRideといった雑誌を買い漁り、WEBを巡回して気持ちはどんどんと傾いて行った。胸の中で、頭の中で、林道やエンデューロやラリーといった、果てない荒野がずんずんと膨らんで、僕の事を誘うのだ。
なんとか金策を練って、かみさんに相談して、免許を取る事にした。それがこの秋の早い時期。11月の頭から教習に通いだして、今日、第二段階の最終時限となる。あっという間の1ヶ月。遅延無く全ての教科をこなして来た。週末には卒業検定を受ける事が出来るだろう。という事は、来週には免許の交付まで漕ぎ着けることが出来る。フルスケールのオフ車に乗れるようになるのだ。
このブログは、そんなおっさんがKLXを入手して走り出す記録になる。また、少ない'08以降のKLXについての情報等も、見つけたらば残して行きたい。
そう、荒野(笑)が僕を待っている。

*1:VOXに行ってみたもの、やっぱり使い慣れなくて「はてな」に戻ってきてしまったw